自然治癒力と免疫について

 

 今日は成人の日ですね。いつもこの時期になると、急に冷え込んだり、雪や雨が降ったりしますよね。関東地方は元日に晴れることが多いので、わずか10日くらいの間に急激に冬が深まった(冬が深まったって表現、あまり聞きませんが変ですか?)ような気がして、元日の出来事が遠い昔のことのようにも感じられます。

 話は変わるのですが、私は看護師なので、皆様にお役に立つような情報を提供したいと思っています。

 そのような私が看護に携わっていて最も重要なことは何かと問われれば、それは自然治癒力を高めるということだと思っています。

 勿論、病気や事故などの救急の場合は医療にかかるということが第一選択だと思いますし、それ以外でも体調の悪い時は医療のお世話になることは多くありまして、私なども病気になった時は、これほど有難いものは無いと思っています。

 そんな私ですが、自然治癒力に興味を持ったのは、私が学位(看護ではない学位.看護学位はがんをテーマにしたもので取得)を取った時のことが影響しています。

 私の学位論文は「人間の自然治癒力に関する一考察」と言うようなテーマでした。

 そこで私は、人間にとって自然治癒力ほど大切なものはないのではないかと思い始めました。自然治癒力というと、何もしないことですかと言う方もいます。しかし、そうではなく、自然治癒力のことを理解して、それを意識的に高めていくことが大切ではないかと思っています。 自然治癒力は医学では免疫学ということになるのでしょうか?免疫学と言ってもなかなか複雑で分かりにくい分野であると思います。

 免疫とはある意味、身体を守るために存在する細胞の種類(白血球)のことをいうのだと思います。

 細胞には様々な種類があり、それぞれが活躍する場が異なっています。

 それは、人体の発生の時に由来していて、ある細胞は器官を形成するもの。また、別の細胞は流動的に存在して、外敵や、内部に現れたがんのような、近い将来、宿主に悪影響を及ぼすとされる細胞を退治します。

 この流動的に身体各所に存在している細胞の殆どが白血球と呼ばれるいくつかのタイプに分かれている細胞で、それが免疫に関係しているのだと思います。

 最近は、これら細胞の分野の研究が飛躍的に拡大して来ています。

 この細胞に関する分野を突き詰めていくと、結局、人間とは何なのだろうかというところまで行きつくのだと思います。

 人間とは一体何なのか?

 地球の生物の歴史のなかでは、単細胞生物だけの時代が80%くらいであったと地球の生物の歴史に書かれていました。その当時は、形のない、単細胞生物がうねるように絡み合って存在していたのでしょうか?その時代と、現代はもしかすると、似たような時を共有しているのかも知れませんね。

 それは何故かと言うと、腸内細菌の存在や、血液、特に白血球などが、現在も単細胞生物のままの状態を保っていることからです。つまり、私たちはまだ、単細胞生物として生きている部分を持っているということではないでしょうか。

 今後、医療では、こういった細胞学や、それにともなう遺伝子学がさらに発展し続けていくと思います。そのための診断・治療の分野はより細分化して、さらに複雑になっていくのだと思います。